みんなはいつから?卒乳をはじめるタイミング
母乳から始まり、離乳食が進み大人と同じようなご飯が食べられるようになる1歳ころ。
卒乳の2文字が頭を過りますね。
みんなが気になる『卒乳のタイミング』について、エアリコ抱っこ紐を発案した助産師の前田先生のお話を伺ってきました。
卒乳時期を決める必要はありません
赤ちゃんへの授乳の期間は、人それぞれ異なるため決める必要はないでしょう。
でも、多くのママが「おおよそ1年~1年半」もしくは「2年くらい」という期間を授乳期の目安にしています。
中には、甘えん坊な子どもさんは、3年以上も授乳をされたママもみえます。
授乳期間が「短いからダメ」や「長いとダメ」ということは、ありません。
そもそも、赤ちゃんがおっぱいを嫌いになることがないからです。
美味しい母乳が飲めるのであれば、赤ちゃんは、いつまでも甘えていたいし、ママも心地よいと感じる人もいるのです。
授乳は、赤ちゃんにとって「安心でき一番幸せな時間」いわゆる『至福の時』です。
では、卒乳はいつから始めればよいのでしょうか?
自分に合ったタイミングでOK!
卒乳をいつはじめるかは、もっと自由に考えてもいいのです。
それは、卒乳は単に「おっぱいをやめる」というより、母子それそれにとって初めての「自立」だということを尊重したいからです。
そのため、時期が来たから「卒乳をしなきゃ」と感じることはありません。
しかしながら、女性の職場復帰などにより卒乳する時期を決める必要性ができてきます。
また、卒乳は赤ちゃんが幼児に変身しようとする必要なタイミングと覚悟です。
しかし、いつでも好きな時から卒乳をはじめればいいわけではありません。
卒乳を始める目安
卒乳を始める目安は、赤ちゃんが母乳以外の栄養や水分をしっかりと取れることです。
また、赤ちゃん自身が母乳やミルクを欲しがらなくなったときも、卒乳を始める目安です。
1.離乳食が朝・昼・晩の3回食べれること。
2.母乳以外の水分がしっかりと自分でとれること。
3.赤ちゃんが母乳やミルクを欲しがらなくなったとき。
卒乳に失敗はない!
卒乳を開始した数日後に、「あげてしまいました。。。」と、残念そうに報告するママたちがいます。
しかし、それは「失敗」ではないのです。
赤ちゃんにとってママのおっぱいは、心の拠り所です。
また、ママも本能的に「もう少しの期間あげたいな~」と心の奥の奥で感じているのです。
そのため、仕切り直しは何度してもいいのです。
卒乳を始めて2~3か月経過してからでも、「ちょっと早かったかな」と考えなおすようなことがあったり、入院などで急に「母乳が必要になったら」仕切り直しをしても支障ありません。
それは「母と子の絆」というとても大切なことをやめることです。
心から納得し母子双方の自立が実践できることが、卒乳の目的です。
卒乳は、ママと赤ちゃんが協力し合い、お互いの了解のもと「慣れ親しんだ授乳生活に終わり」をつけることです。
赤ちゃんにとって、「今まで一番幸せだった時間を自己決断で終わりにする」という大きな覚悟が必要になってきます。
この「お互いの気持ちが重なり合うタイミングがいつなのか?」ということがとても大切です。
もし、卒乳開始後、断乳開始を始めて数日後、授乳してしまっても「失敗した」と思わず、「ちょっとタイミングが早かった(合わなかった)」と受け止めてください。
赤ちゃんは、大好きなおっぱいに対して「卒業できる力」持っています。
※備考
卒乳と断乳の違いについて
卒乳は、ママと赤ちゃんが双方で協力し合い、お互いの了解のもと「慣れ親しんだ授乳生活に終わり」をつけることです。
それに対し、断乳はママ自身が赤ちゃんに母乳を与えることを「断つ」ことです。
まとめ
卒乳をはじめる時期に、決まりはなくもっと自由に決めてほしいです。 何より、ママと赤ちゃんが協力し合い、納得して進めていくことがとても大切です。 卒乳は、ママと赤ちゃんの初めての「自立」です。 とても大きな覚悟がいることです。
もし、卒乳に失敗しても自分自身を責めるのではなく、「タイミングが合わなかった」と受け止めてください。 『タイミングが図れなかった時には元に戻る』、というのは人生において、自分自身を育てていく上での原則です。 赤ちゃんは、卒乳できる力をもっています。安心して卒乳をゆっくり進めてください。